Thursday, November 05, 2020 8:45 AM

デーナ、モディーンの自動車事業の大半を取得

 自動車部品大手デーナ(Dana、オハイオ州)は、車両電動化戦略の促進を目的に熱交換機器・システム製造モディーン・マニュファクチャリング(Modine Manufacturing、ウィスコンシン州)の自動車関連事業の大部分を買収する。

 オートモーティブ・ニュースによると、車軸、ドライブシャフト、トランスミッション、熱管理システムなどを供給するデーナは、モディーンの自動車事業の収益の約70%を占める熱管理事業を買収すると発表した。モディーンは自動車、暖房・換気・空調(HVAC)、商用車、オフハイウェイ、電力・産業、データセンターおよび冷凍用に熱管理システムとコンポーネントを提供している。

 デーナによると、買収手続きは2021年上半期に完了する予定で、これで同社の売り上げは約3億ドル、EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は3000万ドル増える見込み。買収価格は、特定の経済的負担を想定して1ドルとなっている。買収によってデーナの動力技術事業の規模は約30%拡大し、電動車市場の成長に向けた戦略が加速され、新規および既存のライトビークル・メーカーとの関係も強化できる。買収は、モディーンが中国、ドイツ、ハンガリー、イタリア、オランダ、米国で展開する8つの主要施設を対象としている。

 デーナは、多くのサプライヤーと同様に新型コロナウイルスの流行で打撃を受けたが、20年7〜9月期はコスト管理と操業再開で業績への影響が抑えられた。同期の純利益は前年同期比60%減の4500万ドルだったが、1億7400万ドルの純損失だった前期からは大幅に改善した。

 19年の自動車メーカーに対する部品売上高は86億ドルで、オートモーティブ・ニュースのサプライヤー順位では30位。

https://www.autonews.com/suppliers/dana-acquire-majority-modine-manufacturings-auto-business