Monday, April 26, 2021 9:50 AM

ウォルマート、オンライン注文の自動販売機を段階撤去

 ウォルマートは、客がオンラインで注文した商品を店内で渡すための巨大な自動ピックアップタワーを段階的に撤去している。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、これはウォルマートが、新型コロナのパンデミック中に人気が高まったカーブサイド・ピックアップ(ネットで注文し、店の前の駐車場で品物を受け取るサービス)に焦点を移していることを反映した動き。

 高さ17フィートのピックアップタワーは1500を超える店舗に設置され、店の入口付近にあることが多いが、1年ほど前から撤去する店や電源を切る店が増え始めた。タワーを販売したオートメーション・サービス会社ベル&ハウエル(ノースカロライナ州)によると、約300台が店舗から撤去され、約1300台が休止状態になっているという。

 ウォルマートの広報担当者は「顧客は商品の受け取り場所を1つにまとめて屋外に配置することを望んでいる」と説明した。

 ピックアップタワーは、オンラインで注文された商品の自動販売機で、客が取りに来るまで商品を内部に保管する。ウォルマートは近年、メディアや投資家へのプレゼンテーションでこの機械を頻繁に強調し、客がオンライン注文を受け取るためのより低コストでより迅速な方法と説明していた。

 同社は2020年、人間でも同様のサービスが可能だと判明したことから、ボサノバ・ロボティクス製の在庫追跡ロボットの使用も停止している。

 ウォルマートは、特にコロナ禍で人気が高まったこともあり、食料品のカーブサイド・ピックアップや宅配ビジネスを拡大している。経営幹部は「客がより多くの種類の商品をカーブサイドや配達で受け取れるようになれば、店内でオンライン注文品を受け取る方法を提供する意味が薄れる」と考えているという。

 ピックアップタワーは、エストニアのテクノロジー企業クレベロン(Cleveron)が製造し、ベル&ハウエルを通じてウォルマートに販売された。