Wednesday, September 29, 2021 8:18 AM

燃費やガス欠までの距離表示、過信は禁物とAAA

 多くのドライバーは、一般的になったダッシュボードの燃費表示と燃料が切れるまであとどれだけ走れるかの表示に頼って次の燃料補給の時期を判断しているが、それらの数字が必ずしも正確ではないという調査結果を、全米自動車協会(AAA)が発表した。

 オートモーティブ・ニュースによると、移動距離が短いほど燃料タンクが空になるまでの推定距離に大きな差があり、その違いは平均速度や加減速の仕方など、燃費に影響する要因によっても変わってくることが分かったという。調査はAAAと南カリフォルニア自動車クラブ自動車研究センター(ARC)が共同で実施した。

 AAAは「すでに多くのドライバーが給油時期の判断にガス欠までの推定マイル数を使っているかもしれないが(AAA調査ではドライバーの約74%)、表示された値に過度に依存すると不必要なリスクを負うことになる」と警告している。

 AAAとARCは、車の推定燃費とガス欠までの距離を示すシステムの精度を評価するために、エンジン出力を測定するダイナモメーターを使ってその測定値と比較した。この結果、テスト車両の燃費表示とダイナモメーターの測定値のずれは±2.3%と比較的小さかった。ただ、ずれ方は車によって大きく異なり、車の表示が実際の燃費を6.4%(2.2mpg)過大評価していた例もあれば、2.8%(0.9mpg)過小評価した例もあった。

 運転の変化に対する反応も車ごとに異なり、個人の運転習慣や道路状況も精度に影響を与えた。あと何マイルでガソリンがなくなるかという表示も精度にばらつきがあり、両組織は、推定距離はその車の最新の運転状況に影響されると結論付けた。

 表示が最も正確になるのは、ドライバーが燃料タンクをいっぱいにした後に車の走行データをリセットした場合だといい、AAAは燃料が残り4分の1になった時に満タンにすることを推奨している。