Friday, October 01, 2021 11:19 AM

産業ロボット大手ら、技能研修授業の運営に注力

 国際ロボティクス連盟(International Federation of Robotics=IFR)のミルトン・ゲリー代表は9月29日、「単純な繰り返し作業や危険な作業の自動化が工員たちの仕事内容を改善している」「製造会社らが運営する技能研修や研究がそういった移行を実現しており、経営陣らが多くの作業員たちをロボティクス研修に送り込んでいる」と話した。

 ビジネス・ワイヤーによると、ABBやファナック、クーカ(KUKA)に代表される産業ロボット・メーカーらは、30ヵ国以上で進めているロボット研修授業に毎年それぞれ1万〜3万人の参加者を集めている。

 それらの授業は、基本的なプログラミングから複雑なワークショップまで幅広い。特に、工場の自動化を牽引してきた自動車業界は工員再教育に非常に熱心だ、とクーカの世界顧客サービス担当副社長ゲルハルト・ミューラー氏は話した。

 ミューラー氏によると、たとえばフォルクスワーゲンは、「われわれクーカの製造業自動化ロボット授業の一つをヴォルフスブルク(ドイツ)本社の工場で開くことを決めた」。

 「ロボティクス授業は、国際的なロボット製造大手らが提供する重要技能を工員たちに伝授することで、ロボットに囲まれた将来の製造現場環境に労働力が適応できるようにする」とドイツにあるファナック・アカデミーのアレクザンダー・ボンガード学長は話した。

 近年、製造業以外での自動化とロボティクス導入が加速している。そういった動きはこれまでの最高潮に達している。また、ロボティクス訓練(技能研修)は、米国や欧州、アジアの一部で一般的教育に組み込まれるようになっている。

 たとえば中国の場合、ABBロボティクスが職業訓練学校群を展開している。ABBのロボティクス&組み立て自動化事業部統括責任者アーノウ・ストロットゲン氏によると、ABBは中国内で「こんにち、700の職業訓練学校をロボティクス技能研修強化策の一環として運営している」。同社は、中国だけで毎年1000台の新型ロボットを納品している。

https://www.businesswire.com/news/home/20210929005433/en/Humans-And-Robots-Go-To-School-Together-%E2%80%93-IFR-reports