Thursday, June 23, 2022 7:13 AM
トヨタ、レッドウッドのEV電池再生事業に参画
電池リサイクルの新興企業レッドウッド・マテリアルズ(Redwood Materials、ネバダ州)は、同社が進めている電気自動車(EV)用電池の再生・再利用事業にトヨタが参加すると発表した。
ロイター通信によると、2017年創業のレッドウッドは、フォードやEV電池大手パナソニックなどと提携し、輸入材料への依存を弱め、EVのコストや環境負荷を減らせる循環型(クローズドループ)の電池材料サプライチェーン(供給網)構築を目指している。
レッドウッドは当初、ネバダ州北部の施設で使用済み電池を処理していたが、南東部に新しい複合施設を建設する予定で、新施設ではトヨタがノースカロライナ州で計画している13億ドルのEV電池工場や、フォードが韓国のSKイノベーションの子会社SKオンと計画しているテネシー州とケンタッキー州の電池工場に再生材料を供給できるようになる。
レッドウッドはリチウムイオン電池の負極材、正極材の生産量を増やしており、創業者のJB・ストラウベルCEOによると、25年までに電池容量換算で年間100万台のEVに供給できる100ギガワット時(GWh)分、30年までに500GWh(年間500万台以上のEVに供給可能)まで引き上げる計画。
ストラウベル氏はテスラの共同設立者でもあり、レッドウッドはテスラともさまざまな話し合いを行なっているという。テスラのイーロン・マスクCEOは、30年までに年間最大2000万台のEV製造を見込んでおり、業界予想ではテスラを含む世界のEV生産台数は30年に4000万台に達する可能性がある。
トヨタは20年以上にわたってハイブリッド車(HV)「プリウス」を製造してきた。車の平均寿命はおよそ12年なので初期モデルの中には耐用年数に達する車両も出てくる。使用後のニッケル水素電池は回収、処理し、ニッケルや銅などの材料を取り出して電池のサプライチェーンに戻すことで、鉱山で採取した原料を補完できる。