Tuesday, July 12, 2022 6:51 AM
人工衛星使った5G通信網を計画〜エリクソンとクアルコム、タレス
スウェーデンの通信機器大手エリクソン、フランスの防衛・電子機器大手タレス、米半導体大手クアルコムは、人工衛星を使った第5世代(5G)移動通信網の共同開発計画を発表した。地上で通信接続が可能な場所を広げるのが目的。
ロイター通信によると、衛星とつながる5G携帯通信端末があれば、地球上の遠隔地との交信も可能になる。料金が高い衛星電話や、実業家イーロン・マスク氏の衛星通信サービス「スターリンク」に対抗する動きといえる。
エリクソンの技術部門で特別プロジェクト責任者を務めるホーカン・デュープハンマー氏は、インタビューで「3社はまず地上で模擬実験を行ってから宇宙空間で実験する」「国際宇宙ステーションやいくつかの衛星を使った実験について協議している」と述べた。
衛星ベースの通信網は、大規模な停電や災害時に地上の通信網を補助したり、従来の通信サービス会社がサービスを提供していない場所とつながったりするために使うことも可能だ。
デュープハンマー氏は実験の開始時期は明言しなかった。まず、複数の衛星で通信網を形成し、携帯電話とつなぐことが可能かどうかを調べ、実験は2023年まで続けるという。
「衛星は非常に速く動くので、接続の形も非常に速く変化する。だからわれわれは、技術が成熟し、これらのことを実行する準備ができているか検証するために実験を行う」