Tuesday, August 16, 2022 11:50 AM
スタイルスキャン、革新的な仮想試着技術を提供
新興企業のスタイルスキャン(StyleScan、カリフォルニア州拠点)は、人工知能ソフトウェアを使った立体的な視覚化技術によって洋服のオンライン買い物体験を向上させようとしている。
ロサンゼルス・ビジネス・ジャーナルによると、同社を2018年にロサンゼルスで設立したラリッサ・ポスナー氏は、マサチューセッツ工科大学で機械学習の実用化を勉強し、投資戦略の分野で10年以上働いたほか、カタログのモデルを経験したこともある。
同氏は、金融業界で働いていた2018年に、買い物に行く時間がないほど忙しく、また、近所で百貨店やブティックの廃業が相次いだことから、服をオンライン購入する際に、自分の写真をアップロードして仮想試着できる機能がほしいと考え、それを実行に移せる班を編成したという。
スタイルスキャンの主力製品は画像処理ソフトウェアだ。洋服やアクセサリーの二次元(2D)写真を三次元(3D)画像に変換し、さまざまの試着者の大きさや体形に応じて重ね合わせる合成技術だ。
「マネキンが洋服を着ている写真が1枚あれば、それをいろんな大きさに変えて見せたり、肌の色や体形を変えて見せたりすることができる」「すべてデジタルの処理によって48時間で制作できる。これだけの写真を撮ろうとすれば、2~3週間かかり、その費用も莫大だ」とポスナー氏は話す。
ブランド会社や小売サイトらはそのため、購買意欲をかきたてることができる魅力的画像を簡単かつすばやく、そして安価に生成して表示できるようになる。
同社ではこれまでに、アパレル12社の在庫を調査して、写真撮影にどれだけ費用がかかっているかを評価した。比較的小規模のブランドの場合、最終的な写真1枚につき50ドル、高級ブランドでは1枚につき最大1000ドルの費用がかかっている、と同氏らは見積もった。
コストと資源の削減になるだけでなく、同社の技術を使っている小売店らは成約率を向上させ売上高を伸ばしている、とポスナー氏は説明する。宝飾ブランドのミリアンナ(Millianna)は、スタイルスキャンの機能導入から30日間で、成約率が93%向上、売上高が367%拡大したという。
同社は現在、ショッピファイ(Shopify)と正式な提携関係にあり、有料サービスの一環として同技術を小売サイトらに提供している。
https://labusinessjournal.com/featured/stylescan-is-using-3d-technology-to-improve-online-shopping/