Thursday, September 01, 2022 7:56 AM
ウェイモ、フェニックス中心部で無人のAV配車サービス開始
アルファベットの自動運転車(AV)開発部門ウェイモ(Waymo)は1日までに、アリゾナ州フェニックスの中心部(ダウンタウン)で、一部の市民を対象に運転手なしの完全AVによる移動サービスを始めた。
テッククランチによると、サービスを利用できるのはウェイモの「トラステッド・テスター(信頼できる試験者)」プログラムへの参加を認められた人々。同社と秘密保持契約を結び、ソーシャルメディアやジャーナリストなどとその体験を共有することはできない。ウェイモは車に安全オペレーター(補助ドライバー)が乗っていないことを強調するため、サービスを「利用者だけによる移動(rider only trips)」と呼んでいる。
ウェイモのドミトリ・ドルゴフ共同CEOは5月、テッククランチ主催のTC Sessions: Mobilityで、オフィスや観光・娯楽施設が集まるフェニックスのダウンタウン地区で同社従業員にロボタクシーの利用を認めたと発言。「トラステッド・テスター」プログラムはそれを一歩進め、対象を一般市民に広げた形だ。
ウェイモはこれまで、フェニックス郊外を舞台にAVを使った配車サービス導入の筋書きを作ってきた。まずは同市東側の郊外で、安全オペレーターがハンドルを握る自動走行ミニバン「クライスラー・パシフィカ・ハイブリッド」の試験走行を実施。17年には審査に合格した市民にこのサービス(アーリーライダー・プログラム)を提供し、その後一般市民へと開放した。
一連の手順は、安全オペレーターをなくした完全AVサービスでも繰り返されている。アーリーライダーからトラステッド・テスターに名称変更されたプログラムでは、市民が携帯電話アプリ「Waymo One」をダウンロードし、アカウントを作成してプログラムへの参加意思を示すことから始まる。
完全AVの移動サービスはこれまで、郊外のチャンドラー、ギルバート、メサ、テンピ各市で行われており、ようやくフェニックスのダウンタウンにサービスエリアが広まった。フェニックス国際空港への乗り入れも始まる予定だ。