Tuesday, November 22, 2022 2:52 AM

スターバックス、店員のストレス解消に技術活用を強化

 スターバックス(Starbucks)は、事業の活性化と労働環境の改善を目指すと同時に、現場のフランチャイズ店舗従業員らが注文の多さに押しつぶされないよう、新たな効率化および自動化技術の開発に取り組んでいることを9月中旬に明らかにした。

 ロイター通信によると、スターバックス店舗群では、コーヴィッド19(COVID-19)パンデミック中の営業制限下においてデジタル注文が激増し、現在ではそれが全注文の4分の1近くを占めるようになったと同時に、コーヒー店市場での同社の占有率を飛躍的に高めるのに役立ったが、バリスタたちの燃え尽き症候群や古い店舗の物理的処理能力の限界による疲弊の要因になっている。

 同社は、そういった状態を解消するために、たとえば、ドライブスルーの利用客らに、比較的すいている店舗に案内する「負荷分散(load balancing)」技術を模索している、と同社のデブ・ホール・レフェヴァー最高技術責任者は話した。

 消費者らはパンデミック中に消費行動を変え、モバイルや配達、ドライブスルーでの注文を激増させた。それが、冷たい飲料やカスタマイズド・コーヒーの販売増につながった。しかし、バリスタたちの作業量は激増し、従業員らのストレス悪化を引き起こしている。

 同社では、店舗従業員らのストレス軽減の必要性を重視し、負荷分散機能のほかにも時間短縮機械を導入する。同機械は、アイスド・コーヒーを自動的につくるもので、これまでかかっていた時間を1分近く短縮し35秒で出せるようにする。バリスタらはこれまで、氷がいっぱい入ったバケツを1時間ごとに運び込んでいた。

 同社はそのほか、食品をより速く加熱する新しい省プラスチック機器を導入する。さらに、注文受け付け専用の場所を設けた新設計も取り入れる。

 同社は、北米店舗群の近代化のために2023年に4億5000万ドルを投じる計画だ。2025年までに米国内で2000店舗の純増を目指し、また、出前専用の店舗も追加する。それによって特定店舗への注文を分散し、現場従業員らの負担軽減を図る。

https://www.reuters.com/business/retail-consumer/starbucks-exploring-tech-ease-high-us-demand-worker-stress-2022-09-13/