Tuesday, September 12, 2023 5:02 AM
雇用機会の27%、人工知能に奪われる可能性
先進国と新興国の38ヵ国で構成される経済協力開発機構(Organisation for Economic Co-operation and Development=OECD、パリ本部)は7月11日、加盟国らの雇用機会の約4分の1以上が、来たるべく人工知能革命によって容易に自動化される可能性がある、と報告した。
ロイター通信によると、人工知能の浸透が雇用機会に大きな影響をおよぼしているという明確な証拠はいまのところほとんどないが、それは、人工知能革命が黎明期にあるためかもしれない、とOECDは説明した。
OECDが公表した調査報告書「2023年の雇用見通し(2023 Employment Outlook)」は、人工知能によって自動化されるリスクがもっとも高い仕事がOECD加盟国労働人口の平均27%を占め、東欧諸国がそのリスクにもっともさらされていると指摘した。
OECDでは、人工知能に奪われやすい仕事について、自動化されやすいと人工知能専門家らが考える100の職能のうち25以上が使われる職種(仕事、雇用機会)と定義している。
同報告によると、労働者の5人に3人は、今後10年間で人工知能に仕事を奪われることを恐れていることがわかった。同調査は、OECD加盟7ヵ国の製造業と金融業にまたがる2000社の労働者5300人を対象に実施された。同調査は、チャットGPTが出現した2022年11月以前に実施された。
OECDのマティアス・コーマン事務総長は、「人工知能が労働者らに最終的にどのような影響をあたえるか、また、その恩恵がリスクを上回るかは、われわれがとる政策にかかっている」と述べた。「政府は、労働者たちが変化に備え、人工知能がもたらす機会から利益を得られるよう支援しなければならない」と同氏は話した。
https://www.reuters.com/technology/27-jobs-high-risk-ai-revolution-says-oecd-2023-07-11/