Monday, February 05, 2024 8:10 AM
エインライドとマース、欧州輸送網の電動化で提携
自動運転システムを開発するスウェーデンの新興企業エインライド(Einride)は、食品大手マース(Mars、バージニア州)と提携し、2030年までにマースの輸送網全体に大型電動トラックを配備する。
エインライドのプレスリリースによると、これでマースは欧州事業の陸上輸送で排出される温室効果ガスの約10%に相当する年間2万トンの二酸化炭素(CO2)を削減できる見通し。すでにドイツのフェルデンにあるマースのペットケア製品工場とミンデンにある物流センター間に2台の電動トラックを配備しており、最近最初の配送が行われた。
このルートでは、2台の電動大型トラックにより、フェルデンとミンデン間の往復ルートで発生する年間19万3000マイル分のCO2を減らせる。電動化を支援するため、ペットケア事業所にはエインライドのオペレーションシステム(OS)「Saga(サーガ)」を搭載した高出力の充電施設も設置された。
ドイツの後は、24年後半に英国とオランダのルートにもエインライドの電動トラックが配備され、両社は欧州全域で提携を拡大していく予定。こうした輸送電動化を補完するため、25年には自動運転の試験導入も行う。
マースのバリー・パーキン最高調達・持続可能性責任者は「エインライドと協力して欧州全域に300台の大型電動トラックを配備する。この提携は、50年までにネットゼロを達成するための最新の投資で、物流の改善と最適化、ネットワークの再設計、輸送手段の変革、トラック車両の電化に重点を置いたマース・ネットゼロ・ロードマップで打ち出した活動を具現化する」と話している。
エインライドは、デジタル、電動、自律走行技術を通じた持続可能な陸上貨物輸送への移行を支援しており、同社が提供するCapacity-as-a-Serviceでは、大手メーカーのコネクテッドEV、自動運転車(AV)、エインライドのスマート充電器を配備している。「Saga」はこれらすべてを制御するOSで、データ主導の洞察とリアルタイム更新により、輸送ルートの最適化、エネルギー消費の削減、電池寿命の最大化、エミッション削減の正確な追跡、輸送コストの最小化などを実現する。
https://einride.tech/press/einride-and-mars-partner