Friday, February 03, 2017 10:18 AM
デンバーに多目的マイクログリッド〜パナソニックや地元企業、自治体が協業
太陽光発電と蓄電システムを組み合わせた(ソーラー・プラス・ストレージ型)多目的のマイクログリッドが官民共同事業のもとコロラド州デンバーで現在建設されている。
ペーニャ・ステーション・ネクスト(Pena Station NEXT)と呼ばれる同マイクログリッドの構築は、パナソニックと地元電力会社エクセル・エネルギー(Xcel Energy)、蓄電管理技術を手がけるユーニコス(Younicos)、それにデンバー市およびデンバー郡、デンバー国際空港の協力によって進められている。
パナソニックとエクセル・エネルギー、ユーニコスがこのほど発表した白書によると、同マイクログリッドは、太陽光発電の送電網への統合をサポートし、多目的のリチウムイオン電池システムを通じて多数の関係業者に利点をもたらす。
「官民パートナーシップの取り組みによって、複数の目的を掲げたマイクログリッドと蓄電システムが全体的な経済性と価値提案を高める」と、パナソニックを代表して白書の執筆に携わったピーター・ブロンスキ氏は説明している。
マイクログリッドや蓄電システムの多くは通常、企業や大学といった単体の組織によって設置されており、電力需要料金(需要ピーク時間帯の割り増し料金)の削減といった限定的な目的を掲げている。
それとは対照的に、「ポートフォリオ・マイクログリッド」と呼ばれるペーニャ・ステーション・ネクストは、複数の関係業者に利点をもたらすことを主眼とする。
エクセル・エネルギーで送電網蓄電事業を統括するベス・シャコン氏は、「蓄電システムの活用によって、太陽光発電を送電網に統合することを拡大できる」「また、どうすれば蓄電システムのコスト効果を高められるかも検証したい」と話している。
総面積382エイカーにおよぶ同マイクログリッドの完成は2017年上半期の見込み。その時点で、デンバーの都市機能に必要な電力に対する太陽光電力の割り合いは30%に達する見込みだ。
同マイクログリッドは、地元の電車路線コロラド大学A線のペーニャ駅に隣接し、デンバー市の中心部と空港を結ぶ交通をサポートするほか、幅広い市街地の機能を支える。
デンバーは、パナソニックが掲げるグローバル・スマート・シティーの構想を取り入れる北米初の主要都市となっている。
【http://finance.yahoo.com/news/panasonic-xcel-energy-younicos-white-133000794.html】