Thursday, February 23, 2017 10:08 AM
エリクソンとインテル、5G推進構想を立ち上げ
スウェーデンの通信機器製造大手エリクソン(Ericsson)と米インテル(Intel)は、第5世代無線通信規格(5G)の普及に向けた環境整備を促進する新構想を打ち出した。
ほかの技術大手らも両社の構想に参加する意志をすでに表明しており、大きな推進勢力になるとみられる。
ナスダックによると、「5G革新者たちの構想(5G Innovators Initiative=5GI2)」と銘打たれた両社の構想は、産業向けモノのインターネット(IIoT=Industrial Internet of Things)に当面の焦点をあわせると同時に、5G技術を応用できる各種のアプリケーションの試験運用を展開する方針。
それらのなかには、たとえば、危険をともなう作業環境における検査や監視に使われる無人飛行機(ドローン)向けの拡張現実(AR)や仮想現実(VR)の機能に5Gを活用することが含まれる。
そのほか、米国内での5G通信網構築計画や、5Gに対応したクラウド電算システム、通信セキュリティー対策も5GI2の取り組みとして挙げられる。さらに、自動運転車やスマート都市といった分野でも試験的事業を立ち上げる計画。
5GI2には、ハネウェル(Honeywell)やGE、カリフォルニア大学バークリー校がすでに参加している。
5Gは、現行規格の4Gに比べて10倍のデータ転送速度を可能にする。一般的な長さの映画なら10秒でダウンロードできる計算だ。また、同時多接続にも対応するため、多数かつ各種多様のIoT機器の管理に応用することでIIoT機能の大幅向上も実現すると期待される。