Wednesday, May 03, 2017 10:16 AM

ロッキード・マーティン、軍事事業にブロックチェーンを導入

 航空宇宙およびセキュリティー技術大手のロッキード・マーティン(Lockheed Martin、メリーランド州拠点)は、開発過程にブロックチェーンを組み込む米国最初の軍事契約会社となった。

 ブロックチェーン(blockchain)とは、分散型台帳または分散型台帳通信網と言われる暗号化データ管理技術。通信網上の情報を同期してオンライン経由での取り引き記録を安全に確保および保存できるようにする。仮想通貨ビットコインの土台になっている技術として知られる。

 エコノタイムズ誌によると、ロッキード・マーティンは先日、サイバーセキュリティー関連の要素をシステム工学過程や供給網リスク管理、ソフトウェア開発に統合する重要な供給業者としてガードタイム・フェデラル(Guardtime Federal、バージニア州拠点)と契約した。

 ガードタイムは、サイバーセキュリティー・ソリューションをおもに政府機関に提供する業界大手。

 ロッキード・マーティンが採用するガードタイムのブラック・ランターン(Black Lantern)機器群とブロックチェーン基幹システムのガードタイム・フェデラル・コア(Guardtime Federal Core)は、ロッキード・マーティンが連邦政府から受注する軍事装備類やコンピュータ・システムの開発と生産過程において、ソフトウェア開発や供給網のリスク管理を大幅に安全化かつ効率化する。

 両社は過去2年間に、米軍のサイバーセキュリティー関連の実態評価にかかわる仕事をともに受注し協業してきた。

 両社はまた、サイバー・アウェア・システムズ・エンジニアリング(Cyber Aware Systems Engineering)という両社が呼ぶ概念を成熟化させ、製品の設計から材料調達、製造、輸送、納品にいたる過程全体でサイバーセキュリティーを組み込む体制強化に取り組んできた。

http://www.econotimes.com/Defense-contractor-Lockheed-Martin-to-incorporate-blockchain-technology-into-operations-671786