Friday, May 12, 2017 10:53 AM
小売業界、価格最適化に人工知能を応用
世界中の小売店の多くは、販売価格を設定するのに人工知能ソフトウェアを使っている。市場経済のあらゆる条件を加味して、もっとも売れると思われる価格をはじき出すためだ。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、最近のある午後、オランダのロッテルダム周辺にあるロイヤル・ダッチ・シェルの給油所では、無鉛ガソリン価格が急上昇し、閉店時間までに1ガロンあたり3.5セントも値上がりした。
そこと競合する他社ブランドの3ヵ所の給油所でも、午後から閉店時間までにほぼ同じ額で値上げした。
給油所は、人工知能ソフトウェアを使って算出された最適価格をすぐに反映させる業界として知られる。
昨今、市場経済の基礎的諸条件にあわせて最適と思われる販売価格を算出することが、小売業界の商習慣となりつつある。特にガソリンのように、異種ブランド製品との品質差が小さい場合、わかりやすい差別化を図る要素は価格だけだ。
そのため、地域の経済や消費者層の特性といった各種の要因をもとに、集客力を最大化できる最適価格の割り出しにアルゴリズムが活用されるようになっている。
また、競合社の価格設定を予想することや、消費者が払ってもよいと感じる最大の価格を予想することにもアルゴリズムが応用されている。
【https://blogs.wsj.com/cfo/2017/05/09/the-morning-ledger-to-set-prices-stores-turn-to-algorithms/】