Thursday, October 19, 2017 10:30 AM
インテル、人工知能最適化チップを開発
インテル(Intel)は17日、人工知能事業拡充の大きな部分を担う新型チップを2017年末までに出荷開始する計画を明らかにした。
フォーチュン誌によると、インテルのブライアン・クルザニッチCEOは、将来有望市場の人工知能技術に対応した最新の神経回路網プロセッサー(Neural Network Processor)「ナヴァーナ(Nervana)」の開発と発表にこぎつけるまでに、フェイスブック(Facebook)との協業が大きく貢献したと説明した。
神経回路網は、脳細胞を構成するニューロン群が信号をやりとりすることで情報を伝達するしくみ。人工知能には、それを模した電算技術が使われ、人工神経回路網(artificial neural network=ANN)と呼ばれることもある。
ナヴァーナ神経回路網プロセッサーは、インテルが2012年に買収したチップ開発新興企業ナヴァーナ・システムズの技術を土台として開発された。深層学習に対応した半導体技術を開発することがその狙いだった。
しかし、人工知能機能を最適化するチップが発展途上にあるなか、ウォルマートを含む大企業らは、自社データ・センターでの巨大なデータベースの解析に必要な深層学習演算処理にエヌビディア(Nvidia)といった他社製チップを採用しており、人工知能対応チップの市場競争はインテルの予想以上に激化した。
インテルはそこで、人工知能ソフトウェアの開発を得意とするフェイスブックと協業することで、フェイスブックの技術とナヴァーナ・システムズの技術を統合してナヴァーナ・プロセッサーを開発した。
データ・センター大手らは昨今、人工知能機能をデータ・センター内に統合し、顧客企業らが稼働させる無数のアプリケーションやデータベースの人工知能機能最適化を提供することで、競争力の維持や強化を図っている。
ナヴァーナ・チップはそういった市場でエヌビディアへの対抗力を強化できる、とインテルは期待している。
【http://fortune.com/2017/10/17/intel-facebook-artificial-intelligence-chip/】