Friday, October 20, 2017 11:57 AM

スマート契約の作成を簡便化

 カナダのバンクーバー拠点の新興企業イーサーパーティー(Etherparty)は、ブロックチェーン技術を土台としたスマート契約(smart contract)作成ツールの試験版を提供開始した。

 企業は同ツールを使うことで、スマート契約を独自に作成できるようになる。

 スマート契約とは、契約交渉または契約履行確認、契約更新をデジタル技術によって簡便化や検証、実施できるようにするコンピュータ・プロトコール。そこにブロックチェーン技術を応用することで、安全性と迅速性、透明性を高めることができる。

 スマート契約は、従来型の契約と同様に法的強制力を認められている。ブロックチェーン技術によって作成されたスマート契約は、ブロックチェーンを介してアクセスされ、第三者による契約条件確認作業を省き、当事者間での取り引きを可能にする。

 ニュースBTC誌によると、イーサーパーティーのプラットフォームにはすでに500以上の利用者が登録しており、試験版利用者にはスマート契約のひな形が提供されている。

 同社のプラットフォームは、プログラミングの経験や知識がない人でも使えるように簡素で使いやすく設計されている。おもな機能は、P2P(peer-to-peer)型エスクロー(第三者預託)契約の作成やトークン作成、供給網管理、不動産契約、請け負い契約と多岐にわたる。

 利用企業らは、同プラットフォームによってスマート契約を分単位で作成でき、費用と時間を削減し、さらには契約に関する各種のリスクを軽減することもできる。

 イーサーパーティーの試験版は無料提供されている。仮想通貨イーサリアム(Ethereum)のトークン標準であるERC20に準拠した仮想トークンを作成できるほか、クラウドファンディング(一般群衆から寄付金を集める手法)や複数当事者らが関与する第三者預託契約のために利用可能だ。

 完全版の市場投入は2018年に予定されている。

 イーサーパーティーのプラットフォームは、アプリケーション内通貨として「フュエル(FUEL=燃料)」を採用しており、ERC20トークンをサポートするイーサリアム財布利用者ならだれでも受け取る資格がある。

http://www.newsbtc.com/2017/10/17/vancouver-introduces-smart-contract-technology/