Tuesday, December 19, 2017 10:01 AM
サンフランシスコの警備ロボットがクビに
サンフランシスコの動物保護施設群は、ナイトスコープ(Knightscope)製の警備用ロボットの利用をやめることを明らかにした。
同ロボットをめぐっては、施設の警備が導入目的にもかかわらず、施設周辺での浮浪者排除や犯罪防止に転用されているという一部報道を受け、一般からの抗議が高まっていた。
フォーチュン誌によると、サンフランシスコの動物虐待防止協会(SPCA)は、アース・テクニカ(Ars Technica)誌への声明で、今回の決定の理由を「われわれの施設に対する暴力や破壊行為をあおる内容のメッセージ」が何百通も届いたため、と説明した。
それに先立ちサンフランシスコ当局はSPCAに対し、歩道において同ロボットの無認可使用を止めるよう進言していた。
サンフランシスコ市では、数多くの技術系企業とその高給従業員の流入によって市民の所得格差が拡大している。その結果、全米でもっとも高いと言われる家賃高騰も深刻化しており、技術系企業に対する反発が高まっている。今回の騒動も、ナイトスコープに対する庶民の反感がその背景にある。
アース・テニクカ誌によると、SPCAがある地域は家賃が急上昇しており、路上生活者の数が増えている。SPCAは施設破壊や窃盗の増加を理由に警備用ロボットを導入し、導入後には被害件数の減少を報告していた。
サンフランシスコ市SPCAのジェニファー・スカーレット代表は、サンフランシスコ・ビジネス・タイムズ紙の以前の取材に対し、サンフランシスコ市の最低賃金が1時間14ドルであるのに対し、ロボット賃貸料は1時間約6ドルと指摘。人間が警備をする場合、「法外な費用がかかる」と述べていた。
【http://fortune.com/2017/12/16/san-francisco-security-robot-fired-after-public-outcry/】