Monday, April 30, 2018 9:39 AM
NJ州の病院、術後患者のリスクを予測分析で特定
ニュージャージー州のヴァーチュア記念病院(Virtua Memorial Hospital)と医療機器統合およびデータ分析会社のベルヌーイ・ヘルス(Bernoulli Health、コネチカット州拠点)は、各種の医療機器から集められる患者データを予測分析し、呼吸障害リスクの高い術後患者を高精度で特定することに成功した。
両者は、医師による処置がただちに必要な高リスク患者を予想することによって、不必要な緊急警報の件数を90%以上も減らした。
ヘルスケアITニュースによると、ヴァーチュア記念病院では、術後患者の多くが閉塞性睡眠時無呼吸またはその可能性があると診断され、また、それらの患者はオピオイド誘発性呼吸障害の影響を受けやすいことがわかっている。
同病院はそこで、ベルヌーイと協力して、術後患者の呼吸障害を早期発見する患者監視手法について試験を実施した。早期発見と治療によって患者を守るだけでなく、病院資源の有効活用と経費削減、および不必要な緊急警報の削減を目指した。
試験では、ベルヌーイのミドルウェアと規則基盤解析エンジンを採用し、患者の脈や酸素飽和度、呼吸数、呼気終末二酸化炭素の計測値にもとづき緊急警報の必要性と警報の種類を自動判断した。
その結果、警報の数を従来の2万2000超から最終的に約200に減らすことに成功。実際に呼吸障害を起している患者についても、見逃しなく緊急警報が発せられた。
また、同病院の医師や看護師らは、遠隔地からコンピュータ経由で患者データや緊急警報を常時監視することが可能になった。両者はさらに、看護師詰め所のほかモバイル機器や院内ペイジャーでも緊急警報を受け取れるようにした。