Monday, July 30, 2018 10:06 AM
ブロックチェーン基盤の無監視通信を提供
ブロックチェーンに関する非営利研究団体のダスク財団(Dusk Foundation)は、利用者間の匿名データ共有の安全性を確保する分散型基盤施設と通信網「ダスク・ネットワーク(Dusk Network)」の提供を開始した。
ベンチャービート誌によると、ダスク・ネットワークは、プライバシー保護を重視した通信およびデータ転送基盤施設を構築することによって、そのなかでコンテント事業者と通信網事業者がそれぞれの貢献に対し報酬を受けることを可能にするもの。
iOSやアンドロイド(Android)といったモバイル・プラットフォーム上に導入されるメッセージ・アプリケーションと違い、ダスク・ネットワークは機密保持に注力した拡張可能の分散型基盤施設。従量課金制データ転送サービス向けの安全かつ低遅延の通信チャンネルや、匿名の安全な取り引きを実現する画期的かつ拡張可能の合意アルゴリズムを含め、プライバシー保護のための一連の画期的技術を採用した。
ダスク・ネットワークは、決済や通信、匿名ストレージ、資産所有権譲渡といった各分野のアプリケーション開発業者のように、独自の基盤施設上に通信機能の層を構築する分野での利用が想定される。
ダスク財団は、トークン化証券のKYC対応転送のための基準開発にも取り組んでいる。最終的にはそれを使い、「証券トークン・オファリング(STO)」を行う組織を対象に、規制遵守と同時に投資家のプライバシーを保護する業界初の証券トークン・プラットフォームの提供を目指す。
そのための一つの方法として、ダスク・ネットワークは無監視(surveillance-free)プラットフォームを実現した。それによって、たとえば政府機関や規制当局が通信とデータ転送を阻止した場合でも、ダスク・ネットワークは利用者の匿名性を守り、取り引きやアクセスが可能な暗号化されたプライベートの情報通信空間を提供する。
ダスク・ネットワークではさらに、独自のプライバシー指向性合意アルゴリズム「セグリゲイテッド・ビザンチン・アグリーメント(Segregated Byzantine Agreement)」を採用。データ転送に対する支払いは、ブロックチェーン基盤デジタル・キャッシュ「ダスク(DUSK)」を使って利用者間で実行される。