Wednesday, August 01, 2018 10:10 AM
Tモバイル、5G製品群をノキアから調達
米携帯電話サービス業界3位のTモバイルUS(T-Mobile US)は7月30日、次世代無線通信技術規格5Gの関連機器をノキア(Nokia、フィンランド拠点)から35億ドルで調達することで合意した。
ロイター通信によると、両社の合意は、5G機器に関するこれまでの契約のなかで最大。Tモバイルは合意のもと、今後数年にわたって機器やソフトウェア、周辺サービスをノキアから調達し、米国内における5Gの商業化を加速させる。
Tモバイルの親会社ドイツ・テレコムは4月に、ソフトバンク傘下のスプリントを吸収することで孫正義氏と合意した。孫氏は当初、対等に近い合併を求めたが、最終的に譲歩した。
Tモバイルは、スプリントを吸収するとともに5G対応によるサービス拡充によって、業界2強のベライゾン・ワイヤレスとAT&Tを脅かす第三勢力になることを狙っている。Tモバイルはそれに向けて、向こう3年で総額400億ドルを投資する。ノキアとの契約はその一環だ。
Tモバイルは、ノキアから調達する各種の機器とソフトウェアによって、ライセンス取得済みの600メガヘルツの周波数と28ギガヘルツの電波を使って市街地域での無線通信を超高速化する。
5G通信網の商業化については、ベライゾンとAT&Tも最優先事項として取り組んでおり、5G整備競争がこれから激化する。全米規模での整備が完了すると、携帯電話通信網による遠隔医療サービスや接続車向け高性能通信機能といった新たな商機が生まれると見込まれる。