Thursday, August 02, 2018 11:49 AM
NY電力公社、デジタル検知器群を導入
ニューヨーク電力公社(NYPA=New York Power Authority)は、ナイアガラの滝近くにある水力発電所に、一連のデジタル検知器群を試験導入した。施設内の他所に運用を拡大するための足がかりとなる。
エネルギー・マネジャー・トゥデイ誌によると、約100個の検知器がロバート・モーゼス・ナイアガラ発電所に設置され、NYPAは現在、それらから集めたデータを使って、発電所にある13機のタービンのうち1機の稼働をコンピュータで模擬化している。
NYPAは、同施設全体の近代化と老朽化緩和を目指すプログラムを進めている。ニューヨーク州のクオモ州知事が掲げるエネルギー改革の政策にも合致した活動だ。NYPAは、2020年までに全面的にデジタル化された米国初の公益会社となることを目指している。
NYPAはこれまでに、ブレンハイム・ギルボア・ポンプ蓄電所やルイストン・ポンプ発電所、そのほかの施設において、検知器を使った模擬化を実施してきた。
「検知器がもたらすデータによって、どの機器の交換が必要かがわかるようになる。もっとも必要な部分に経営資源を投じて故障を回避できる」と、NYPAの社長兼CEOのギル・クイニオーネ氏は話す。
ロバート・モーゼス・ナイアガラ発電所とルイストン発電所は、ニューヨーク州最大の発電事業体ナイアガラ・パワー・プロジェクト(Niagara Power Project)の一部。毎秒74万8000ガロンの水流で25機のタービンを回しており、最高260万キロワットの出力量を有する。NYPAの発電施設は、州電力の最大20%を発電している。
NYPAは、保有施設内の近代化および老朽化緩和の事業に最低7億5000万ドル以上を投じる計画。そのなかには、新しい制御&監視システムと広範の検知器網が含まれる。