Wednesday, August 08, 2018 10:40 AM

GE、航空業界向けデータ解析事業を推進

 GE傘下で航空機エンジン製造大手のGEエイヴィエイション(GE Aviation)は、クラウド基盤データ解析技術大手のテラデータ(Teradata)と提携し、航空業界向けデジタル関連事業の拡大を進めている。

 両社は、GEエイヴィエイションがテラデータの商用航空市場向け製品とサービスの独占提供業者になることを7月に発表していた。

 MROネットワーク誌によると、GEエイヴィエイションのジョン・マンスフィールド最高デジタル責任者(CDO)は、同社の接続サービスと航空業界専門知識をテラデータのクラウド基盤解析技術と統合することで、多くの航空業界向け用途に「理想的枠組み」を提供できると話す。

 同氏はその例として、航空機データと乗務員スケジュールを融合させ、運航管理とその効率性の最適化や、燃料消費量とコストの削減を図る同社のアプリケーション「フライトパルス(FlightPulse)」を挙げた。

 同氏によると、フライトパルスのデータと乗客データをデラデータのデータ倉庫で一括管理することで、航空会社らは運航経済性の一層の最適化が可能になる。

 テラデータの技術はこれまで、ルフトハンザ航空やエア・カナダを含む複数の航空会社に導入されている。ルフトハンザ航空の場合、顧客満足度の評価や売り上げの最大化、そしてコスト最小化にテラデータ技術を活用している。

 テラデータでモノのインターネット(IoT=Internet of Things)向け技術販促を担当するダン・グラハム部長は、GEとの提携によって新たなデータ解析応用方法の開発に期待できる、と話す。たとえば、欠航や遅延の対策として乗客の要望に応じて代替便を提示することによる顧客サービスの向上や、同じ飛行経路を運航する複数の便を比較することによる燃料消費や飛行計画の最適化が可能となる。

 グラハム部長はそのほか、機体の予想保全をはじめ、保全計画や設備利用の最適化、部品在庫予想管理、乗務員スケジュール管理の最適化といった分野でデラデータのデータ解析技術が貢献する、と述べた。

https://www.mro-network.com/technology/ge-aviation-pairs-original-big-data-experts