Tuesday, August 21, 2018 10:23 AM
UCアーヴァイン、医療向けAIセンターを立ち上げ
カリフォルニア大学アーヴァイン校(UCI)の医師らとUCIヘルス・システム(大学病院)は、人工知能(AI)診断医療UCIセンター(UCI Center for Artificial Intelligence in Diagnostic Medicine)を立ち上げた。両者は、UCIヘルス・システムを通した臨床に人工知能を統合して応用する技術を共同開発する。
ヘルス・データ・マネジメント誌によると、UCI医科大学院放射線科学のピーター・チャンとダニエル・チョウの両医師が率いる同センターでは、神経回路網を模した機械学習を診断や予防、回復法の立案に応用してコストを抑えながら好結果を得られる先進医療を開発する計画だ。
「われわれの目標は、人工知能を活用することで医療機関や医療研究者、そして患者らに力をもたらすことだ」とチャン氏は話している。同氏は、医学博士であると同時にソフトウェア工学者でもある。
同センターは、深層学習や機械学習に関する学内のあらゆる研究班にも、同センターが持つ人工知能の専門性やそのほかの資源を提供し協力する。
同センターが当面取り組む分野は、UCI病院の緊急救命部署における臨床放射線だ。頭蓋内出血の診断に使われる放射線診察に深層学習技術を応用して診断の精度と迅速さを向上させ、救命率を上げる考えだ。
同センターが改良した深層学習システムは、頭蓋内出血のほぼ即時検知と画像診断について97%以上の精度をすでに達成している。同システムのソフトウェアは、UCIヘルス・システムが保管する1万件以上の画像を学習して、検知と診断の効率性と精度を上げる訓練をしてきた。