Thursday, August 23, 2018 9:49 AM

UPS、物流合理化にブロックチェーン

 配送サービス大手UPS(United Parcel Service、ジョージア州アトランタ拠点)は、国際流通網向けサービス選択自動化システムをつぎめなしにするためにブロックチェーンを応用する方法を検討中だ。

 同社は、国際物流向けに複数の配送業者も対象にした分散型台帳技術(distributed ledged technology=DLT)基盤の配送経路最適化システムとブロックチェーン技術に関する特許を2月に出願している。

 物流サービス業者らは、最低のコストで最大の配送効率を実現するために、配送経路の最適化を含め各種の調整を適切に実行する必要がある。しかし、一つの配送物の配達に数社の配送業者がかかわるために、発送元から最終配達先まで配送全体の流れを調整することはきわめて難しい。

 コインギーク誌によると、UPSはそこで、配送経路を自動的に最適化するための「変更不可能台帳(immutable ledger)」のような形式を使った自動化システムを構築することで、それを実現させようと狙っている。そのシステムに必要となるのが、同社が特許を申請した技術とみられる。

 同技術は開発段階にあり、試験運用されるまでまだしばらくかかる見込みだ。理論的には、梱包施設で配送物をスキャンすることで配送管理システムに認識させ、UPSのサービス網に接続する配送業者らの提供サービス内容や最終配達先といった各種の情報に応じて、もっとも適した配送サービスが自動的に選ばれ、それがブロックチェーン台帳に記録されるしくみだ。

 ブロックチェーン台帳を活用することで、選ばれた配送業者が適切な仕事をしているかどうかを同システムでいつでもどこからでも確認でき、記録内容も変更されないため不正も起きないという利点がある。

https://coingeek.com/ups-turns-blockchain-streamline-logistics/