Wednesday, September 26, 2018 10:19 AM
ウォルマート、ブロックチェーンで食品追跡
小売チェーン最大手のウォルマート(Walmart)は、供給業者らの食品安全性向上に向けた新たな業務要綱の一環として、IBMと提携してブロックチェーンを活用する事業を進めている。
ZDネット誌によると、ウォルマートと同社傘下のサムズ・クラブ(Sam’s Club)は、ロメイン・レタスやほうれん草といった葉野菜の供給業者らに対し、世界食品供給網に特化したIBMのブロックチェーン技術による食品遡及追跡機能を2019年秋までに実用化するよう要請する方針。
ウォルマートはそれによって、ウォルマートとサムズ・クラブの支店群で販売するほぼすべての生鮮食品を売り場から農場までほぼリアルタイムで追跡できるようにすることで、食品に関する説明責任を果たし、供給網の可視化と食品安全化を大幅に強化する。
ウォルマートはIBMと2016年から協業し、ブロックチェーン技術を基盤とした遡及追跡機能の導入を段階的に進めている。ウォルマートの担当者は、同計画の現況について、供給網における問題部分を正確に特定できるようにすることで、食品媒介疾患の拡散防止に寄与するためにブロックチェーン技術の応用範囲を大幅に拡大させる段階にある、と説明した。
同計画には、食品に問題が起きた場合の回収および販売停止による損失を最小限に抑える狙いがある。それと同時に、供給業者たちや支店群を経済的打撃から守ることにもつながる。
IBMは昨今、ブロックチェーン技術の産業界向け応用を強めている。IBMはこれまでに、食品販売や銀行、海運といった業界の大手らに供給網管理効率化向けブロックチェーン技術をすでに提供している。2017年には、ドール(Dole)やドュリスコールス(Driscoll’s)、クローガー(Kroger)、ネスレ(Nestle)を含む食品供給またはグローサリー・チェーン大手らとの協業を開始した。
【https://www.zdnet.com/article/walmart-implements-ibms-blockchain-for-food-traceability/】