Thursday, October 25, 2018 6:51 AM
IBM、AIオープンスケールを開発
IBMは23日、業務用人工知能(AI)モデルの可視性と説明責任をAI導入会社にもたらすAIオープンスケール(AI OpenScale)という新サービスを発表した。
フォーブス誌によると、AIオープンスケールは、公平かつ信頼できる結果を導き出すためにAIモデルがどのように意思決定を行い、偏見と先入観をどのように自動排除または軽減しているかを利用者に説明するよう設計されている。
データ解析モデルを活用した解析結果は、解析材料となる膨大な量のデータの素性によって差別や偏向を含む洞察が導き出されるという難点を含んでいる。そういった弊害はすでに報告されており、アマゾンやマイクロソフト、そのほかのAI技術会社らのシステムが差別的判断を導き出したことが話題になったこともある。
AIオープンスケールは、アプリケーションと機械学習モデルのあいだに位置して機能する。アプリケーションがAIモデルを利用するたびに、データ源(入ってくるデータの源)と予想データ(出力)が中央データベースに記録される。
AIオープンスケールはまた、機械学習システムの訓練と反応データを専用データベースに収納することで、AIモデルの再教育と導入時にそれらを利用できるしくみになっている。
AIオープンスケールの重要な構成要素の一つとして、自動機械学習サービス「ニューネットS(NeuNetS)」がある。利用会社らはニューネットSによって、人工知能の神経回路網をゼロから迅速かつ自動的に構築できる。
IBMはニューネットSについて、非常にすぐれた専門家が設計したAIモデルに匹敵する精度をそなえたモデルを、週や月単位でなく時間単位で構築できるようにする、と話している。
AIオープンスケールは、IBMクラウド(IBM Cloud)とIBMクラウド・プライベート(IBM Cloud Private)を通じて提供される予定。