Thursday, March 28, 2019 9:13 AM
新興企業アグイーグル、公園管理ソリューションを発表
無人航空機(ドローン)を使った空撮画像収集および画像データ分析システムを提供する新興企業アグイーグル・エリアル・システムズ(AgEagle Aerial Systems、カンザス州拠点)は、連邦政府や地方自治体が運営する公立公園の持続可能性強化に向けた新しいプラットフォームを発表した。
ジオスペイシャル・ワールド誌によると、パークヴュー(ParkView)と呼ばれる同プラットフォームは、コロラド州デンバーの公園管理局であるデンバー公園およびレクリエイション(Denver Parks and Recreation=DPR)に採用された。DPRは、パークヴューを採用した最初の公共機関。
DPRは、パークヴューを使うことで、公園敷地内の空撮画像と検知器から集めたデータをもとに、植物の生育状態や生態系を監視していく。また、総面積6000エイカーの緑地の保護や開発に関する意思決定にもパークヴューを使う。
アグイーグルは、パークヴューをDPRに提供するのにともなって、DPR職員らがドローンを適切に操作できるよう指導する。
アグイーグルは元来、持続可能の農業や精密農業(precision farming)向けにファームレンズ(FarmLens)というプラットフォームを提供していた。同社は、近赤外検知器や高精細カメラを搭載したドローンによってトウモロコシ畑や麦畑、大豆畑を空撮し、それによって集めた膨大な量の画像を先進技術によって分析して問題を特定するシステムの設計と構築、提供を手がけてきた。そのプラットフォームとして商品化されたのがファームレンズだ。
パークヴューはそのファームレンズを土台として公園管理向けに機能を最適化および強化したもの。ドローンによって撮影された高精細画像や検知データを分析することで、異常や問題、劣化、破壊を早期発見でき、また、変化を追跡して深刻化前に対策をとれるようにできる。
研究者らによると、都市とその周辺の緑地基盤の質を高めることは、水質や空気質といった環境を向上させ、その結果、投資を引きつけるという。それによって地域経済や公衆衛生が活性化される。そのため、緑地や公園に関する種々のデータを集めて分析することは、緑地の維持管理や開発計画だけでなく地域社会の健全性と成長にとって非常に重要だと位置づけられる。