Monday, May 06, 2019 10:43 AM

アマゾン、スマート技術で倉庫作業員の生産性を監視

 ヴァージ誌が入手した複数書類によると、アマゾン(Amazon)は2017年8月〜2018年9月に、一定の作業効率に達しなかったことを理由に「数百人」の従業員をオンライン受注処理センター群(配送センター群、物流センター群)で解雇したとみられる。

 デジタル・トレンズ誌によると、産業施設において作業員らが解雇されることは日常茶飯事だが、アマゾンによる同解雇は、先進技術による業務自動化が非常に進んだ職場ならではという性格が強いことから、関心を集めている。

 先日に明らかになったそれらの書類によると、アマゾンの受注処理センター群では、「専有生産性基準(proprietary productivity metric)」が設定されており、個々の注文をいかにすばやく処理するかが規定されている。アマゾンでは、毎秒数百個という商品を発送し、プライム会員らには注文即日配達サービスまで提供している。そのため、オンライン注文の受注から仕分け、そして配達まで寸分のムダもないよう、自律稼働ロボットや人工知能ソフトウェアによって業務管理されている。

 そのなかには、受注処理センター群における個々の作業員が仕事をどれほど迅速かつ正確に処理しているかをスマート機器によって追跡する技術も含まれる。同システムは、検知器群によって個々の作業員らの処理内容を追跡し、それらの作業データを解析して生産性を算出し、その成績や仕事の質に応じて警告や懲戒を自動判断して当該作業員らに通知している。その過程には、現場責任者の評価や判断はいっさい関与しない。

 アマゾンの広報担当はそれに関し、「自動化システムによって従業員を解雇するなんてことはいっさいない」「われわれは、従業員に関する完全な評価報告書を作成し、それにもとづいて現場指導者らによる仕事向上策と追加の研修を実施している」と反論した。

https://www.digitaltrends.com/cool-tech/amazon-tracks-productivity-warehouse/