Thursday, May 07, 2020 10:05 AM
アルファベット傘下のルーン、AT&Tと提携
アルファベット(Alphabet)傘下のルーン(Loon)は6日、災害時即応のための携帯電話通信網についてAT&Tとの合意書に署名したことを明らかにした。
ルーンは、無線通信網基幹設備が未発達の地域を対象に、高高度の風船群を空中基地局として機能させる高速無線通信網を構築する事業を展開している。
ルーンが打ち上げた風船群は約6万5000フィートの上空を飛び、無線信号を中継して地上のモバイル通信塔に送信する。通信用基幹設備が整備されていない広大な地域にインターネット接続をもたらす手段としては安価だ。
テッククランチ誌によると、ルーンとAT&Tの合意は、既存の基幹設備が機能不全になった場合に、AT&TとAT&Tの世界中の提携会社らがルーンの高高度風船群を中継局として使うことで、たとえば被災時即応部隊の緊急連絡向けに高速無線通信を確保できるようにする。その結果、ルーンは、高高度風船群の商業化に勢いをつけることができる。
ルーンは、AT&Tとの提携を受けて、国際ローミングに関してAT&Tと提携する世界200以上の携帯電話サービス会社らが既存設備を使えなくなった場合に高高度風船群による無線通信サービスを提供する。
ルーンは、史上初の商業向け高速無線インターネット接続用風船群によるサービスをケニアで4月下旬に立ち上げたばかり。
ルーンの風船群は、機械学習基盤のアルゴリズム群によって、対象地域に接続サービスを提供するのに必要な上空に比較的安定的にとどまることができる。異なる気流を捕まえては成層圏内で上下に移動することで、固定された対象地域に年中無休の接続性をもたらす。
【https://techcrunch.com/2020/05/06/alphabets-loon-partners-with-att-to-extend-coverage-globally-in-case-of-disasters/】