Monday, August 03, 2020 10:10 AM
新興企業のヒヤセイ、セールスフォースとの製品統合を強化
金融サービス業界向けの規制順守支援ツールを提供するシリコン・バレー新興企業のヒヤセイ(Hearsay)は、セールスフォース(Salesforce)の顧客関係管理(customer relationship management=CRM)および販促自動化ツールとの統合を強化する。
テッククランチ誌によると、両社は同提携と同時に、セールスフォースがヒヤセイに投資して大口株主になることも明らかにした。その投資額は非公表。
ヒヤセイは、電子メールやテキスト・メッセージング、ウェブサイトといった各種のデジタル・ツールを提供するほか、規制を順守しながら顧客と連絡を取るためのツール群を金融サービス会社らに提供している。おもな顧客には、銀行や保険会社、資産管理会社、住宅融資サービス会社らがある。同社は2009年に設立され、ソーシャル販売の技術を開発してきた。
同社のツールセットで収集するデータをCRMや販促自動化のソフトウェアと自動的に共有できるようになれば、データをさらに有意義に活用できるようになる、と同社の共同設立者兼CEOのクララ・シー氏は説明している。
ヒヤセイは、それを可能にするために、一連のAPI(application programming interface)と内蔵コネクターを開発した。それを最初に導入するのがセールスフォースとの統合機能だ。ヒヤセイは、将来的にはほかの業務用ソフトウェア会社の製品とも統合させる方針だ。
ヒヤセイの構想が実現すれば、金融サービス会社の顧客担当者らが同社のデータをCRMの顧客記録と組み合わせて、大量のデータにもとづいて顧客動向を分析できるようになる。その結果、もっとも効果的なタイミングで顧客に連絡するといったサービス向上を強化できる。
同社はこれまでに5100万ドルを資金調達した。これまでに投資した会社には、セコイア(Sequoia)やNEAアソシエイツ(NEA Associates)がある。
【https://techcrunch.com/2020/07/29/hearsay-maker-of-compliant-tools-for-financial-services-deepens-ties-with-salesforce/】