Friday, August 07, 2020 10:20 AM
ホテル業界での非接触型技術の導入が拡大
米国のホテル大手らは、新型コロナウイルス・パンデミックからの事業再開強化や集客手段の拡充策の一環として、自動化や非接触型の技術導入を拡大し加速している。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、その種の技術には、客室のデジタル鍵や音声認識機能(仮想執事)が含まれる。宿泊客と従業員の近接接触を減らすことが目的だ。
調査会社のSTRによると、米国のホテルの稼働率は、2020年2月の約60%から4月には約22%に下がった。その後には回復基調にあり、7月25日の週は約48%だった。
完全に回復できるかどうかは、宿泊客が安全と感じるかどうかにかかっている。
カリフォルニア州ウェスト・ハリウッドにあるヴィセロイ・ホテル・グループ(Viceroy Hotel Group)のダレン・クラーク技術担当副社長は、以前よりも職務が拡大し、いまでは室内清掃に使う静電気スプレイといった維持管理も仕事に含まれるようになった、と説明する。静電気スプレイは、微弱電気をかけることで除菌クリーナーを表面に付着させる装置だ。
同社のホテルではまた、アマゾンの自然言語処理人工知能(仮想執事)「アレクサ(Alexa)」を客室に設置し、照明やテレビを音声で操作できるようにした。アレクサは、オラクル製の設備管理システムとも統合されているため、利用客は音声指示によって追加のタオルや遅延チェックアウトを要望できる。
かたや、MGMリゾーツ・インターナショナル(MGM Resorts International)の米国内の多数のホテルでは、支払いや身元確認、客室の鍵の提供をすべてモバイル・アプリケーションで実行できるようにした。
非接触型の技術は一部のホテルでは2019年から導入されていたが、パンデミックによって同ソリューションを採用するホテルが急増している。新型コロナウイルスは表面感染するため、触る行為を極力避けることが防疫対策になり、消費者を安心させる一つの材料になる。
【https://www.wsj.com/articles/hospitality-industry-turns-to-tech-to-lure-guests-back-11596636001?mod=tech_lead_pos6】