Wednesday, October 28, 2020 10:26 AM

アジア初の生体認証クレジット・カードを試験運用へ

 マスターカード(Mastercard)は先日、パリ拠点の認証技術大手アイデミア(IDEMIA)およびシンガポール拠点のフィンテック新興企業マッチムーブ(MatchMove)と提携し、Fドット・コード・イージー(F.CODE Easy)という生体認証クレジット・カードをアジアで初めて試験運用する計画を明らかにした。

 ビジネス・ワイヤーによると、Fドット・コード・イージーには、アイデミアがマスターカードと共同開発した指紋認証技術が搭載されており、利用者の生体認証データを保存し、セキュリティーとプライバシー、そして利便性を向上する。利用者生体情報はカードに内蔵されたチップに保存される。

 マッチムーブは、同技術を採用したクレジット・カードを2020年第4四半期に発行する計画だ。カード決済網にはマスターカードのプラットフォームが使われる。

 昨今、新型コロナウイルス・パンデミックによって非接触型の決済手段を好む消費者や商業者が増えている。マッチムーブは、そういった動向に対応した新種のクレジット・カードによって市場開拓をねらう。

 Fドット・コード・イージーは、決済端末からエネルギーを得ることで指紋検知機能を起動するため、電池を使わない。Fドット・コード・イージーを採用したカードには、従来のチップに加えて指紋検知器が内蔵されている。

 利用者は、専用のモバイル・アプリケーションを使って指紋や利用者情報を登録し、指紋検知器が搭載された部分に指を添えてカードを読み取り機に差し込んだりかざしたりすることで支払いを済ませることができる。

https://www.businesswire.com/news/home/20201020006184/en/Mastercard-IDEMIA-and-MatchMove-Pilot-Fingerprint-Biometric-Card-in-Asia-to-Enhance-Security-and-Safety-of-Contactless-Payments