Friday, November 06, 2020 4:47 PM

IBM、5Gキャリヤー向けクラウドを立ち上げ

 IBMは11月5日、5G通信サービス会社(キャリヤー)向けのクラウド・プラットフォームを立ち上げ、同事業についてノキア(Nokia)およびサムスン(Samsung)と提携したことを明らかにした。

 ロイター通信によると、キャリヤーらは同プラットフォームを使うことで、物理的な通信機器の代わりにクラウド・ソフトウェアによって通信網機能の制御や管理を実行できるため、通信網の構築を迅速化できるほかコストも抑制でき、さらに、個々の法人顧客向けサービスを容易にカスタマイズできるようになる。

 5G通信網の構築が各国で進むなか、同分野では昨今、米技術大手らがキャリヤー向けクラウド・サービスの売り込みを積極化させている。米政府は、5G業界での中国企業らの台頭を阻止すべく、米技術大手らに対し同市場に進出するよう働きかけている。マイクロソフトとアマゾンもキャリヤー向けクラウド・プラットフォームをすでに提供している。

 キャリヤーらは、単一クラウド・プラットフォームに縛られることを避けたいことから、複数のクラウド・プラットフォームと契約している。したがって、クラウド提供大手らによる協業がこれから進む可能性がある。

 IBMはまた、キャリヤー向けクラウド・プラットフォームによって、キャリヤーらが各種の製品を顧客に販促することを支援するサービスも提供する。

 IBMは、同プラットフォームを構築するにあたって、傘下のレッド・ハット(Red Hat)の技術を使った。また、同事業をめぐってこれまでに35社と提携した。それらのなかには、通信網機器の供給会社やソフトウェア・ベンダーらが含まれる。IBMはそれによって、同プラットフォームの生態系を構築しようと考えている。

https://www.reuters.com/article/ibm-cloud/ibm-unveils-cloud-for-5g-telcos-gets-nokia-and-samsung-as-partners-idUSKBN27L1YY