Thursday, November 12, 2020 9:18 AM
BAEシステムズ、第4次産業革命の技術を大々的に導入
軍事技術大手のBAEシステムズ(BAE Systems)は、俗に「第4次産業革命(インダストリー4.0)」と言われる各種の技術を英国のウォートン工場に導入した。同工場では、英空軍の次世代戦闘機「テンペスト(Tempest)」の生産が2021年に本格化される。
アッセンブリー誌によると、同工場に導入された技術には、付加製造(additive manufacturing、三次元積層または結合造形)や拡張現実(AR)、自動走行車、協業ロボット、データ分析、スマート・ワークステーションが含まれる。それらを駆使することで戦闘機の生産現場が革命的に進化する、と同社は期待している。
「工学過程が抜本的に変化する。速度や精度、効率を高め、複雑な軍事用航空機の製造コストを引き下げる」と、同社のデイヴ・ホームズ製造責任者は話す。
この工場ではまた、「人間と機械が一緒に働くための新しい取り組み」を実践する計画だ。「柔軟性の高いロボティック技術を使うことで、長い準備時間をかけずに工程をすばやく切り替えられるようになる」「さらに、それらの技術を活用することで生産管理者らはオフィスから生産現場を仮想監督できるようになる」とホームズ氏は話した。
同氏によると、それらは、自動車業界で使われている既存のロボティック技術を改造して、軍事用航空機に求められる精度を実現したものだ。戦闘機の生産では「人間の毛髪の3分の1より細い」誤差しか許されないことがある。
英国政府は、未来の戦闘機システムを2035年までに実現する目標を打ち出している。「それを達成するには、これまでの半分の時間で新技術を完成させる方法を見つけなければならない」と、BAEシステムズのアンディ・ショーフィールド製造&資材技術責任者は述べた。
https://www.assemblymag.com/articles/95984-bae-systems-taps-industry-40-technology-for-new-aircraft