Tuesday, December 01, 2020 9:16 AM

セールスフォースの人工知能機能、1日800億件の予想を提供

 セールスフォース(Salesforce)が提供する人工知能プラットフォーム「アインシュタイン(Einstein)」は、1日あたり800億件以上の予想を提供するまでに成長した。

 ベンチャービート誌によると、セールスフォースが2016年9月に市場投入したアインシュタインによる予想提供件数は、2019年10月時点で65億件だったことから、この1年で急成長したことがわかる。

 調査会社IDCでは、人工知能技術の世界売上高が2020年の500億ドルから2024年には1100億ドルに達すると予想する。

 セールスフォースは、人工知能が今後の同社の成長をけん引する大きな要因になると考えている。アインシュタインは、業務遂行や事業運営にかかわる社内的な指標だけでなく、潜在顧客にいつ連絡すべきか、どの製品を推薦すべきか、請求書が期日どおりに支払われる確率がどれだけあるか、そのほかさまざまのことを予想する。

 たとえば、アウトドア・アパレルのオーヴィス(Orvis)は、アインシュタインを活用してオンライン顧客とのあいだで個人化された会話を可能にした。また、技術コンサルティング会社インターネット・クリエイションズ(Internet Creations)は、長短期のキャッシュフローを予想するためにアインシュタインを使っている。そのほか、アウトドア・アパレルのアイスブレイカー(Icebreaker)は、標的市場の消費者層に商品推薦する目的でアインシュタインを活用している。

 セールスフォースはまた、「アインシュタイン・ボット(Einstein Bot)」のセッション数が2020年2月以来、300%増となったとことも公表した。前年比680%増だ。さらに、「アインシュタイン・フォー・コマース(Einstein for Commerce)」の担当者支援のための予想件数は第3四半期に700%増、毎日の予想件数は300%増となった。

 さらに、「アインシュタイン・フォー・マーケティング・クラウド(Einstein for Marketing Cloud)」と「アインシュタイン・フォー・セールス(Einstein for Sales)」の電子メールおよびモバイル通信の個人化予想件数は第3四半期に67%増だった。「アインシュタイン・リード・スコアリング(Einstein Lead Scoring)」を活用した成約件数は32%増だった。

 そのほか、「アインシュタイン・サーチ(Einstein Search)」が処理する自然言語検索の件数は月間150万件に達した。

https://venturebeat.com/2020/11/24/salesforces-einstein-platform-is-now-serving-over-80-billion-predictions-per-day/