Wednesday, April 13, 2022 10:56 AM
ストライプ、炭素回収増強に向けて専門組織を立ち上げ
オンライン決済技術新興企業ストライプ(Stripe)は4月12日、アルファベット(Alphabet)とメタ・プラットフォームス(Meta Platforms、旧フェイスブック)を含む技術大手らから協力を得て、炭素回収市場の活性化に向けて10億ドル近くを投じる方針を打ち出した。
CNBCによると、ストライプは協力会社らの支援を受けて、フロンティア(Frontier)という組織を設立し、炭素回収技術を開発する会社たちから今後9年間に9億2500万ドル相当の恒久的炭素除去技術およびソリューションを購入する計画を明らかにした。
フロンティアはストライプの100%子会社となる予定だ。アルファベットやメタ、ショピファイ、マッキンゼーらがフロンティアに投資し、炭素回収ソリューションの一部をフロンティアから購入することをすでに約束した。
ストライプはまた、ストライプ・クライメット(Stripe Climate)という脱炭素取り組みを通じてフロンティアに顧客会社を紹介する。オンライン販売会社らは、ストライプ・クライメットのプラットフォームを利用することで、売り上げの一部を炭素除去に充当できるしくみだ。
国連の「気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change)」は、地球温暖化を産業革命以前の水準から1.5℃に抑えるには、2050年までに毎年平均60億トンの二酸化炭素を大気中から除去する必要があると推定する。現在までに回収された二酸化炭素は1万トン未満だ。
炭素除去量が圧倒的に足りないことから、炭素回収技術開発への投資は活発化している。たとえば、スイスの炭素隔離会社クライムワークス(Climeworks)は、6億5000万ドルの資金調達ラウンドを4月5日に成功させたばかりだ。
また、米国では超党派の社会基盤法案に、炭素分離技術への35億ドルの政府直接投資が盛り込まれた。そのほか、英国と欧州連合はそれぞれ年間500万トンの二酸化炭素分離(回収)を約束し、そのための技術投資や開発助成を拡充している。
https://www.cnbc.com/2022/04/12/stripe-alphabet-meta-shopify-mckinsey-spur-carbon-capture-market.html