Wednesday, May 18, 2022 11:55 AM
販売担当者らの報酬体系を人工知能で効果的に調整
人工知能基盤の販売業績管理技術を提供する新興企業のフォーマAI(Forma AI、トロント拠点)は、営業担当者らの報酬体系を人工知能で調整および最適化する機能によってさらなる急成長が期待される。
ベンチャービート誌によると、販売にたずさわる会社の多くは、過去数年間にセールスフォース(Salesforce)やハブスポット(Hubspot)、セイジ(Sage)といったデジタル・ソリューション大手らのツールを導入して販売業績を向上させてきた。しかし、その業績を管理するための技術はそれほど先進的ではなく、多くの会社が表計算ソフトウェアを使って手作業で管理しているのが実情だ。
フォーマAIは、仕事の流れを自動化して報酬計算過程までを統合する。同社のソリューションは、財務や人材管理、営業、ITの各部門が同じツール上で作業するよう設計されている。利用会社はそれによって意思疎通を図りやすくし、意思決定を迅速に下せるようになる。
「これまでの営業報酬の管理方法はきわめて非科学的だ」と、フォーマAIの設立者ナビール・アラザームCEOは指摘する。「Xというあまり売れていない商品をもっと売りたいのであれば、それを実現するために販売担当部署の業績に対して報酬を出す奨励(特典)用基金を準備する必要がある。そういったしくみは前から使われている。それを営業班に適用する」。
フォーマAIのプラットフォームは、データ主導でその決定を下し、はるかに迅速に営業戦略と報酬体系を整合化および融合できるようにする。従来、部門ごとにバラバラに管理されていた過程を、統一的で柔軟性のある環境にまとめるのが同ソリューションの特徴だ。
同社は現在、オープンテイブル(OpenTable)やストライカー(Stryker)、オートデスク(Autodesk)といった顧客会社のために年間数十億ドル相当の歩合制報酬(販売成績に応じた特典付き報酬制度)を管理している。フォーマAIの売上高は2021年に400%増を記録した。
同社の急成長にはベンチャー・キャピタル業界も注目している。同社は5月17日、シリーズBの資金調達ラウンドを実施して総額4500万ドルを集めたことを発表した。
今回の資金調達は、ACMEキャピタルが主導し、クロスリンク・キャピタル(Crosslink Capital)やゴールデン・ベンチャース(Golden Ventures)、アンコーク・キャピタル(Uncork Capital)らが投資に参加した。
https://venturebeat.com/2022/05/17/forma-ai-poised-to-grow-ai-supported-sales-compensation-management-platform/