Tuesday, November 08, 2022 11:50 AM
IBM、部署間データ共有のための新ツールを導入
IBMは11月4日、さまざまの部署にわたって業務データを分析できるようにする新たなツールを市場投入した。
ベンチャービート誌によると、ビジネス・アナリティクス・エンタープライズ(Business Analytics Enterprise)と呼ばれる同ツールは、業務データの分析や報告、予想、計画策定、予算設定といった各種の機能を提供する。
業務に必要なデータは部署によって異なり、利用者らの技術的能力水準も異なるため、多くの会社では、部署ごとに異なるツールが導入されており、そのために洞察(データ分析内容)の共有が阻まれるという課題がある。IBMの新ツールはその課題に対応することを目的としている。
「部署間の協業を促すプラットフォームを持つことで、供給網や在庫、販売といった各種のデータを同じダッシュボードに統合して、複数の部署が見られるようになる」と、IBMの製品管理担当副社長アルヴィン・フランシス氏は説明している。
ヴェンタナ・リサーチ(Ventana Research)のデイヴ・メニンジャー上席副社長によると、会社らが部署ごとに異なるビジネス・インテリジェンス(BI)ツールを持つ理由はいくつかある。合併&買収の結果であることもあれば、部署ごとに異なる機能の製品を調達した結果であることもある。同氏によると、20社以上がBIツールを提供するなかで、計画策定の機能を含めているのは5社しかない。
IBMのフランシス氏は、社内に複数の分析ツールがある結果として生産性が落ちる可能性がある、と指摘する。たとえば、営業班が意思決定をくだす際に、業務推進班からの報告を待たなければならないといったことがあるためだ。「利用者らがいつでもダッシュボードにアクセスして、計画策定過程に必要な最新の洞察を入手できるべきだ」と同氏は言う。
ビジネス・アナリティクス・エンタープライズは、あらゆる技術水準の利用者を想定して設計されている。「データ科学者だけでなく、データの消費者全般のためのものだ」とフランシス氏は説明する。同氏によると、役割りに応じたコンテントがアルゴリズムによって推薦される。
IBMはまた、コグノス・アナリティクス・ウィズ・ワトソン(Cognos Analytics with Watson)に新たな統合機能と高度の予想機能を追加したことも発表した。同社はさらに、プランニング・アナリティクス・ウィズ・ワトソン(Planning Analytics with Watson)をアマゾン・ウェブ・サービシズ(Amazon Web Services=AWS)上でサービスとして2022年中に提供開始する計画だ。
https://venturebeat.com/enterprise-analytics/ibms-new-tool-streamlines-data-across-departments/