Thursday, November 17, 2022 11:01 AM
マイクロソフトとエヌビディア、人工知能スパコン開発で提携
マイクロソフト(Microsoft)とエヌビディア(Nvidia)は11月16日、それぞれの技術を持ち寄って人工知能システム訓練用の新たなスーパーコンピューターを構築するための「複数年」契約を結んだことを明らかにした。
テッククランチ誌によると、両社は提携のもと、マイクロソフトのクラウド電算プラットフォーム「アジュール(Azure)」やエヌビディアのGPU(graphics processing unit)、他社の接続網機能を統合する。
マイクロソフトは、人工知能研究機関のオープンAI(OpenAI)との提携を約2年前に発表し、アジュールで稼働する「AIスーパーコンピューター」を構築した。同システムは、28万5000以上のプロセッサー・コアと1万枚のグラフィクス・カードを含む構造で、マイクロソフトは当時、世界最大級のスーパーコンピューター・クラスターだと説明した。
マイクロソフトは、同分野で影響力のある地位を築くことに非常に強い関心を持っている。GPU最大手のエヌビディアも同様の野心を持っていることから、両社の思惑が合致した。
両社が取り組む人工知能スーパーコンピューターの詳細はまだ不明だ。しかし、両社は、エヌビディアの末端間ネットワーキング・プラットフォーム「クアンタム2(Quantum-2)」やGPUのH100、トランスフォーマー・エンジン(Transformer Engine)、インフィニバンド(InfiniBand)基盤の400Gb/sの接続技術を搭載する方針を自社ブログで説明した。必要となるソフトウェア類はマイクロソフトが開発を担当する。
同システムは、アジュールでホストされ、利用会社らが独自の人工知能システムを訓練するのにアクセスして使われる。
エヌビディアは、マイクロソフトとの協業の一環として、アジュールの仮想機械を使って、テキストやコード、画像、動画、音を合成および生成する自己学習アルゴリズムをさらに進化させる研究を行う、と話している。
人工知能の訓練には膨大な量のデータが必要となる。しかし、実際のデータを集めるには費用も時間もかかるほか、データ・プライバシー侵害の懸念もある。そのため、人工知能訓練用に合成した架空データを大量に生成して使うことが一般化している。
https://techcrunch.com/2022/11/16/microsoft-and-nvidia-team-up-to-build-new-azure-hosted-ai-supercomputer/