Friday, July 21, 2023 11:33 AM

アマゾン、手のひら認証決済技術をホール・フーズ全店に導入へ

 アマゾン(Amazon)は7月20日、傘下のグローサリー・チェーン大手ホール・フーズ(Whole Foods)の全店舗において、手のひら認証による支払いシステムを2023年内に利用できるようにする、と発表した。

 CNBCによると、アマゾンが開発した生体認証技術のアマゾン・ワンは、手のひらをスキャンする装置にかざすことで入店や支払いを処理する。買い物客は、自分の手のひらとクレジット・カード情報を最初にモバイル・アプリケーションで登録するだけだ。

 同社は、キャッシャーレス・コンヴィニエンス店アマゾン・ゴーにアマゾン・ワンを最初に導入したのち、一部のホール・フーズ店に試験導入した。アマゾン・ワンは現在、200店舗以上のホール・フーズに導入されている。アマゾンは、今後数ヵ月内にホール・フーズの約500店舗すべてにおいて同技術を利用可能にする計画だ。

 アマゾンは、アマゾン・ワンの利用回数が300万回を記録し、同技術に対する「需要が高まっている」と説明した。

 同社は近年、アマゾン・ウェブ・サービシズ(Amazon Web Services=AWS)部門の一部として、実店舗向け入店および決済自動化技術の他社への販売を強化している。アマゾン・ワンは、空港内店舗や競技施設内売店、コンサート会場内売店との契約を増やしている。

 アマゾンの決済自動化システムにはジャスト・ウォーク・アウト(Just Walk Out)と呼ばれる製品がある。ジャスト・ウォーク・アウト(歩き去るだけという意味)は、人工知能と機械視認によって、店内のいたるところに設置されたカメラが商品を特定し、来店客が店内から持って出る商品群の代金をクレジット・カードに自動課金するシステムだ。アマゾン・ワンは、ジャスト・ウォーク・アウトに手のひら認証技術を統合したものだ。

 人気のカフェ・チェーン店大手のパネラ・ブレッド(Panera Bread)は、一部の店舗でアマゾン・ワンの試験を2023年初めに始めた。また、デンバーの大リーグ野球場クアース・フィールドでは5月から、来場者たちが手のひら認証によってアルコール飲料を買えるようにした。

https://www.cnbc.com/2023/07/20/amazon-to-add-pay-by-palm-tech-to-all-whole-foods-stores-by-year-end.html