Tuesday, November 22, 2016 10:08 AM
4000基の人工衛星で世界4K通信網を構築へ〜マスク氏のスペイスエックス
電気自動車製造最大手テスラ・モーターズ(Tesla)の創設者イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が率いる新興企業スペイスエックス(SpaceX)は、4Kを可能にするインターネット通信網向け人工衛星群で地球を囲む事業を進めている。
実現すれば、超高速のインターネット接続網を人工衛星群によって世界中に提供できる。マスク氏はそれを低価格で提供することで同市場を支配しようと狙っている。
4K誌によると、マスク氏は最近、「高速かつ信頼性が高く、手ごろ価格の広帯域接続サービス」を世界中の消費者に提供するスペイスエックスの通信網構築計画に関する認可を連邦通信委員会(Federal Communications Commission=FCC)に申請した。
同社の計画では、4000基以上の人工衛星を低地球軌道に乗せて、地上の制御施設群によってそれらを管理することで、世界中のすべての場所で超高速の無線通信やインターネット接続サービスの提供を可能にする。未開地の村人から先進国の辺境地、個人から企業、政府機関まであらゆる利用者に提供される。
最初に打ち上げられる800基の人工衛星は、ハワイとプエルトリコ、米国領ヴァージン諸島を含む米大陸が対象。その後、最終的に4000基の人工衛星が順次打ち上げられ、地球全体の隅々まで覆われる計画だ。
同社がFCCに提出した102ページの技術説明書はFCCのウェブサイトからダウンロードできる。
マスク氏の同計画は、認可されたあと運用可能になるまで最低数年の期間と100億ドルのコストがかかると予想される。一般的な人工衛星通信網の構築を考えれば非常に安いといえる。