Friday, December 09, 2016 10:04 AM
グーグル、緊急連絡アプリケーションを開発〜災害や事件、事故の被害時に有効
持ち株親会社アルファベット(Alphabet)傘下のグーグル(Google)は、緊急時の情報発信モバイル・アプリケーションを開発した。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、同アプリケーション「トラスティッド・コンタクツ(Trusted Contacts)」(信頼される連絡先たち)は、スマートフォンの持ち主が連絡先情報から指定した家族や親友といった人物たちに緊急連絡を発信できると同時に位置情報を知らせることができる。
また、機能の一つ「アクティビティー・ステータス」は、緊急連絡先に指定されている人々に対し、発信者が最後に移動した場所と時間を通知する。
同アプリケーションは現在、アンドロイド(Android)版だけだが、iOS版もいずれ開発される。
同様のアプリケーションの一つには、フェイスブック(Facebook)のセイフティー・チェック(Safty Check)がある。利用者は、セイフティー・チェックを使って自分の安否を登録友人たちに一斉発信できる。
一方、アップル(Apple)でも、同様機能のアイクラウド・ファミリー・シェアリング(iCloud Family Sharing)をiOS端末に搭載している。同機能をオンにしておくと、家族同士で互いの現在地を確認できる。
グーグルのトラスティッド・コンタクツはそれに対し、利用者が選んだ人物だけが緊急通知対象だ。また、選ばれた通知対象者が発信者の現在地を求めた際に5分以上たっても返答がない場合、発信者の最後の位置情報をGPS信号をもとに追跡し自動的に共有するしくみだ。位置情報の共有機能は、発信者が無効にしないかぎり継続する。
グーグルは、2005年の大型ハリケーン「カトリーナ(Katrina)」が米南部を直撃して大打撃を与えたことを機に、トラスティッド・コンタクツの開発に着手した。事件や事故に巻き込まれた場合に要救助を知らせる手段としても利用が想定される。